2009年11月

製鉄天使

「製鉄天使」 桜庭一樹 東京創元社 ☆★ 2009年10月30日初版
img20091126.jpg 「赤朽葉家の伝説」からのスピンアウトというか、毛毬(だったっけ?)の書いた漫画を小説にしたような体裁。展開もほとんど同じようだし。しかしこの文体は気持ちが悪い。年増女が若作りしているような、オヤジが若ぶってるような気持ちの悪さ。桜庭一樹は直木賞を取ってからどうしちゃったんだろう? 俺が読んだのはひどい作品ばかりだ。

夏への扉

「夏への扉」 ロバート・A・ハインライン 早川書房 2009年8月15日
img20091126.jpg 小尾芙佐による新訳版です。はるか昔のことなので、詳しい部分はほとんど記憶には無いけれど福島正実訳版ももちろん読んでいます。核戦争後の設定だったのかとか思ったより構成はシンプルだなとか、またコールドスリープから覚めるのが2000年になっているので、いま読むといろいろな意味で楽しい。新しい訳文もテンポが良く読みやすいし、まあ、古き良き時代のSFだなという部分はありますが、それは仕方が無い。

按摩と女

「按摩と女」 清水宏 1938年製作
 山の中の温泉場、子供連れの男と、どこかわけありな若い女。それに按摩の徳市と菊市のコンビ、と、この後1941年に製作された「簪」と似たようなシチュエーション。ただ、「簪」の田中絹代は最後まで温泉場にきた理由がある程度ぼかされたままだったが、こちらでははっきりと理由を告げている。それでも何かドラマがあるようでいて、たいしたことは起きないという同じようなパターン。高峰三枝子って昔は細面というか卵形の顔だったんだとちょっとびっくり。これ、草ナギ剛主演でリメイクされてるんだ。DVDのおまけについている予告編を見ると、同じような構図で同じように撮っているみたいだが、なんでこんな映画をと思わないでも無いけど。

汚れた7人

「汚れた7人」 リチャード・スターク 角川文庫 1971年6月4日初版(2008年9月25日改版初版)
img20091124.jpg 本屋をのぞいていて、懐かしくてつい買ってしまった。悪党パーカーシリーズ7作目。競技場の売り上げを強奪してほとぼりをさますために、女の部屋に隠れていたパーカーだが、10分ほど買い物に出た間に女は殺され、金が奪われていた。強奪の仲間を集合させて犯人を捜し出そうとするが…。
 と、これは昔読んだかな? 記憶に無い。まあ、できは普通かな。しかし解説の作品リストを見て驚いた、このシリーズまだ新作が書かれているんだ。もう50年近くになる。最初の設定が20代後半か30代前半くらいになっていたから、ゴルゴ13と同じで、もうよぼよぼになってると思うのだが。ちょっと一番新しいのを読んでみたくなった。

腰抜け二丁拳銃

「腰抜け二丁拳銃」 ノーマン・マクロード 1948年製作
 昔、名画座で見ていると思っていたのだが、テレビ放映だったのかな? 銃の密売人グループを探るよう依頼を受けたカラミティ・ジェーン(ジェーン・ラッセル)が偽装するために歯医者(ボブ・ホープ)と夫婦の振りをして幌馬車隊に紛れ込むが…。ストーリーパターンとしては今でも使えそうですが、感心したのはそのテンポの速さ(前半だけだけど)。状況の説明と導入をさっさとテンポよくすませている。大ヒットした挿入曲「ボタンとリボン」は昔、我が家にも兄の買ったSPレコードがあり、子供の頃よく聞いていたが、こんな歌詞だったのかといまごろ知りました。でもダイナ・ショア版だと最初の「East is East…」の前のフレーズは無かったような気がするのですが。
日本公開1950年
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