「疑心(隠蔽捜査3)」 今野敏 新潮社 ☆☆☆
警察官僚龍崎シリーズ。実に軽いというかなんというか。新幹線の中かなにかで読み跳ばしてしまうような作品。「太陽を曵く馬」などとは正反対の方向性の作品。まあ、これはこれでいいのでしょうが、しかし事件の解決等あまりに安易にすぎないか? それともこれは数多くあるアウトロー刑事ものへのアンチなのだろうか? もっとも官僚機構全肯定で、逆にアウトロー的になっているところがおかしいといえばおかしいが。
警察官僚龍崎シリーズ。実に軽いというかなんというか。新幹線の中かなにかで読み跳ばしてしまうような作品。「太陽を曵く馬」などとは正反対の方向性の作品。まあ、これはこれでいいのでしょうが、しかし事件の解決等あまりに安易にすぎないか? それともこれは数多くあるアウトロー刑事ものへのアンチなのだろうか? もっとも官僚機構全肯定で、逆にアウトロー的になっているところがおかしいといえばおかしいが。
北朝鮮でロシア語を教えていた大学教授の自伝というか思い出話かな。当然、北朝鮮の悲惨な実情が出てくるわけですが、それでも著者はいまだに北朝鮮やそこに住む人々に愛情を持っていて、南北統一を願い統一がなればいつでも北に帰る覚悟があるとしている。それは著者がキリスト者だということだけからくることではないのだろうが、故国に対する愛憎半ばする気持ちというのは…。(しかし金日成の両親が熱心なキリスト教信者だったとは)
短編を集めたもの。なんでいまごろジャック・ロンドン? と思わないでも無いが、いくらか古めかしく感じるけれど、どれも面白く読めました。後書きにあるように、『生きることを――相手が過酷な自然であれ、ボクシングの対戦相手であれ、内なる他者であれ――基本的にひとつの長い苦闘と捉えていたロンドンの人生観』ということで納得するのですが、それとは別に、この厳しい自然を読むと、日本人の感じている自然とまったく違うものなのかなという想いがある。それだけ日本の自然というのは穏やかなのだろう。