「ノモンハン戦争」 田中克彦 岩波新書 ☆☆☆★
著者はモンゴル学者であり言語学者でもあるということで、『モンゴルと満洲国』という副題にあるように、ノモンハン戦争の戦術や過程ではなく、戦争にいたるまでの、当時のモンゴル人民共和国情勢を中心に書いてあります。そういう意味ではなかなか面白かった。ソ連の傀儡国家としてのモンゴル人民共和国と日本の傀儡国家の満洲国、そこを横断する汎モンゴル主義への日ソ両国の過酷な弾圧。ただ、新書のボリュームではもの足りない部分もあります。
あと、本題とはあまり関係ないのですが、遊牧民の農耕民への恐怖について触れてあるところがあるのですが、それが興味深かった。中国史ではもっぱら遊牧民の侵略が強調されますが、実態は逆だったのではないか? というか遊牧民の農耕民への自己防衛行動と考えるべきなのではないかとまで思わせます。もっともこの著者は岡田英弘さんとも親しいみたいだから、遊牧民びいきなのかも知れませんが。
著者はモンゴル学者であり言語学者でもあるということで、『モンゴルと満洲国』という副題にあるように、ノモンハン戦争の戦術や過程ではなく、戦争にいたるまでの、当時のモンゴル人民共和国情勢を中心に書いてあります。そういう意味ではなかなか面白かった。ソ連の傀儡国家としてのモンゴル人民共和国と日本の傀儡国家の満洲国、そこを横断する汎モンゴル主義への日ソ両国の過酷な弾圧。ただ、新書のボリュームではもの足りない部分もあります。あと、本題とはあまり関係ないのですが、遊牧民の農耕民への恐怖について触れてあるところがあるのですが、それが興味深かった。中国史ではもっぱら遊牧民の侵略が強調されますが、実態は逆だったのではないか? というか遊牧民の農耕民への自己防衛行動と考えるべきなのではないかとまで思わせます。もっともこの著者は岡田英弘さんとも親しいみたいだから、遊牧民びいきなのかも知れませんが。
短編集です。各編の冒頭に序詞として杉本秀太郎の詩、俳句、短歌などが付き、さらに11人の画家による絵が掲載されている。内容は幻想的な私小説風なもの(なんだそれは?)が多いのですが、どれも、これまでの恩田?とはちょっと視点を変えたというところがあるか。それともこれも恩田陸にとってはいつものパターンなのだろうか。形式としては目新しいものは無いかな。(かな?というのはここのところ仕事でテンパっているので、こういった種類の小説は評価しづらいせいです。こういうのはやはりゆっくりと時間をかけて読まないと。ということで☆は付けませんでした)
ごりごりの愚直なほどの警察官僚が、警察官の殺人事件、息子の麻薬問題に対し、その愚直さ故に最善手を取ることになる。というまあ、ある種寓話的なところすらある物語。しかし、(警察)官僚に対してこれほどまでの信頼を与えられるというのはどうなんだろう? まあ、官僚の醜さも書いてはあるのですが。やはり寓話なのか。
桜宮市を舞台に書かれた、医療関係とは別のユーモア犯罪ものとでもいう作品。ふるさと創成基金で作られた金の地球儀を盗み出そうとするが、いざ盗んでみるとそれはすでにダミーだった…。というのですが。あまり話に広がりがないのが残念か。ユーモア度もそこそこ。