「ノヴァーリスの引用」 奥泉光 新潮社 ☆☆☆
恩師の葬式で再会したかつての同級生四人、話題は「死」からもうひとりの同級生の自殺の謎になるが・・・。と、ミステリー風味ではじまり最後は「『吾輩は猫である』殺人事件」の原型のような終わり方。だいぶ慣れてきましたがそれでもこのミステリー風味が解決されないまま終わってしまうのにはどうしても欲求不満が残る。書いてる方はそれが目的じゃないのだけれどねー。
恩師の葬式で再会したかつての同級生四人、話題は「死」からもうひとりの同級生の自殺の謎になるが・・・。と、ミステリー風味ではじまり最後は「『吾輩は猫である』殺人事件」の原型のような終わり方。だいぶ慣れてきましたがそれでもこのミステリー風味が解決されないまま終わってしまうのにはどうしても欲求不満が残る。書いてる方はそれが目的じゃないのだけれどねー。
2004年のツキノワグマの異常出没の謎と、21世紀に入ってからの大量駆除傾向の問題点を主に取り上げています。異常出没については、気象的要件を上げています。異常高温、湿度、大型台風と気圧の低下等、そして大量駆除は、2000年に改訂された鳥獣保護法によって、国や県のほとんど責任放棄が起こり、市町村での対応はそこの責任者次第という状態になってしまったことからくるとしています。この2点による著者の危機感はかなり大きく、この本にはその焦燥感がかなり伝わってきます。
『猫』に続いて「坊ちゃん殺人事件」かと思ってしまった。だって島に新しく赴任した主人公に赤シャツは出てくる、野幇間は出てくる、さらにマドンナまで出てくるのだから。と思ったらオウムを意識した話になり(なにしろ作中の日時が1995年の3月上旬)そういう風にするの? と思ううちに殺人事件はどこかに行ってしまい、最後は小説の人称の問題になってしまう。なにか展開が勝手に右往左往してしまったような。こんなの新聞連載小説でやったのかー、とちょっとあきれる。
神田の町名主の息子とその悪友たちが、持ち込まれる事件を解決していくという連作短編。町名主ということで奉行所へ持ち込むまでもない小さな事件というのがうまいのと、主人公麻之助の昔の思いの相手という設定が、同じような設定の「つくもがみ・・」よりもずっと良いアクセントになっているのが成功してか、此の後の物語ももっと読みたいと思わせます。